コラム : 日焼け止めの選び方

Doctor なつこのつぶやき 皮膚科疾患

残暑お見舞い申し上げます。 こんにちは、大黒奈津子です。

一旦涼しくなりかけたのにまた暑くなって体調が悪くなりがちですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

お盆休みはどこかお出かけされましたか? お盆休みで海や川のレジャーの後日焼け止めを塗るのをついつい忘れて全身真っ赤になり受診される方がおられます。ひどい方では水膨れができて全身がジュクジュクになることもあります。強い日焼けはやけどと同様に考えて早めに氷水などで冷やしてください。
また,強い日焼けは痛くてつらいだけでなく皮膚に大きなダメージを残します。将来の皮膚癌の危険性が高まるのでレジャーの時は必ず日焼け止めを塗ってくださいね。

日焼け止めの選び方も重要です。海や川、登山などの強い紫外線を浴びる可能性があるときはSPF値の高い、30以上のものを選びましょう。

2-3時間おきに塗りなおすことも必要です。夏は汗をかいて日焼け止めが流れてしまうこともありますし、タオルでふいてとれてしまうからです。選び方のポイントですが、落とし方に注目することも必要です。日焼け止めが肌に優しくお湯で落ちると書いているものは日常生活用であり、あまり汗をかかないときに適しています。一方専用のクレンジング剤でないと落ちませんと書いてあるものはかなり取れにくい日焼け止め剤と考えられるので、レジャーの時には適していると思います。

日焼け止めには吸収剤と散乱剤の2種類の有効成分があります。吸収剤はかぶれる人もいますが、全員がかぶれるわけではありません。散乱剤のみの日焼け止めは塗った時に白くなりやすいという難点もあります。吸収剤でかぶれない人は散乱剤、吸収剤ともに含まれている日焼け止めの方が白くならず使用感がいい製品もあります。薬局でサンプルを置いているところも多いのでサンプルで試してから購入しましょう。自分の肌やライフスタイルに適した日焼け止めを選びましょうね。

では皆様、体調管理にはくれぐれもお気をつけください。

※お盆休みに長野県の燕岳(つばくろだけ)に行ってきました。山頂付近のイルカ岩の写真と咲いていたコマクサの写真です。

2018年8月29日記載:皮膚科医師 大黒奈津子