コラム : 勉強の秋 ~抗ヒスタミン薬について~

Doctor なつこのつぶやき かゆみ

みなさん、こんにちは。大黒奈津子です。
11月になって朝晩寒くなってきましたね。風邪も流行ってきていますが、お元気ですか?

春と秋は学会が多い時期です。10月28日29日に熊本市で開催された第69回日本皮膚科学会西部支部学術大会に参加してきました。講演内容は新薬の情報や珍しい腫瘍の報告、数年前に発売された薬剤の追跡調査などでした。

新薬が出るときには今までの薬剤の歴史を振り返ることがあります。例えば花粉症や蕁麻疹の治療薬である抗ヒスタミン薬は1983年に第2世代と呼ばれる抗ヒスタミン薬が発売されました。第2世代の抗ヒスタミン薬とはそれまでの抗ヒスタミン薬に比べ、眠気などの副作用の少ない薬剤です。その後少しずつ発売されて15種類以上に増えました。新しい薬剤は従来のものと比べて効果が強く、副作用が少ないということが現在の傾向です。

昔は眠くなる薬こそかゆみもよく抑えられるのではと言われていましたが、現在ではそのようなことをいう医師は少なくなってきました。(ただ痒すぎて眠れないという方にはあえて眠くなりやすいお薬を処方することもあります。また内服薬の効果と副作用には個人差があり、不安や質問などは診察時にお気軽にご相談ください。)

基礎研究のお話や重症疾患の治療法の進歩など最新の治療の講演など聞けて大変参考になりました。パソコンもたまにアップデートしないのといけないのと同様私も時々最新の知識をアップデートしたいと思います。食欲の秋 運動の秋 読書+勉強の秋といきたいですね!熊本のラーメンは 見た目は濃い感じですが、意外とあっさり優しいお味でした。

路面電車

※路面電車が走る活気ある街並みでした。

水前寺成趣園

※熊本 水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)のお庭の写真です。台風が来る前の晴れ間なので雲が少し普段と違う感じの写真が撮れました。

2017年11月7日記載:皮膚科医師 大黒奈津子