コラム : ジベルばら色粃糠疹

皮膚科疾患

医師の説明が不十分でドクターショッピング(複数の皮膚科を受診)に至ってしまう病気の一つに「ジベルばら色粃糠疹:じべるばらいろひこうしん」があります。難しい病名でなにか重い皮膚病のように感じられる方もおられるかもしれませんが、実は自然治癒の見込める予後のよい病気です。しかし皮疹が結構派手に出るため患者さんや家族が心配されることが多い疾患です。

体幹(胸、腹、背中)や四肢に、爪甲からコインくらいの大きさで鱗屑(薄皮)を伴った楕円形の紅斑がたくさん出てきますので、びっくりされる方が多いのです。背中の特徴的な皮疹の配列はクリスマスツリー様と表現されます。皮疹が派手なわりには自覚症状、全身症状が見られないことが多いのが特徴です。

この病気の原因は不明とされています。感染症、中でもウイルス感染によるとする説が有力視されていますが確証には至っていません。

皮疹は通常3~6週で治癒しますが、中には3~6か月続くこともあります。自然治癒が見込めるので治療を要さないことも多いのですが、痒みが気になる場合や見た目を気にされる場合には対症療法を行います。

乾癬、体部白癬、脂漏性皮膚炎、二期梅毒、薬疹など、鑑別診断が必要ですので、皮膚科専門医で診断を受けることをおすすめします。

参考

梅田二郎、片岡葉子、Gibertバラ色粃糠疹、皮膚科診療カラーアトラス大系2(講談社)p58-59,2008