コラム : 外用剤の塗り方について

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患者さんからの質問で特に多いのが「外用剤の塗り方について」です。今回は塗り方についてのお話です。

まず“いつ塗るのか?”という問題です。これは入浴(またはシャワー)後がよいのです。皮膚についた汚れが取れて清潔になったお風呂上りは外用療法を行う上でベストの状態といえます。そしてもう一つ重要な理由があります。皮膚の温度が10℃から37℃に上昇すると外用剤の経皮吸収率は10倍にアップすることがわかっています。このためお風呂を上がって、バスタオルで水滴を拭き取った直後がよいのです。脱衣場で体がまだ暖かい状態での塗布がベストなのです。

次に塗る回数ですが、これは主治医から指示があると思います。私の場合、初期治療(塗り初め)や急性増悪時の場合は1日2回、安定期に入ってきたら1日1回にすることが多いです。また、ステロイドはお風呂上りに1日1回だけの塗布として、ステロイドを含まない保湿剤を1日数回補充塗布するよう説明することもあります。

さて、ポイントとなるのが“塗る量”です。これは本当に患者さんによる個人差が多いのです。皮疹の面積と比べて明らかに軟膏の減り方が早すぎる方、遅すぎる方がいらっしゃいます。今回このコラムに目を通してくださった方には是非この原則を覚えて頂きたいのです。まず広い面積を塗る場合です。チューブの場合は1cm外用剤を押し出します。カップに入っている場合は小指の先端くらいの量をとります。この量を成人の手のひらサイズの皮膚面(患部)にのばして塗布します。直径1cmくらいの丘疹が散在している場合は、チューブの場合なら1mm以下のごくわずかの量を少しずつチョンチョンと塗っていくのがよいでしょう。

患者さんはよく“すりこむ”という表現を使いますが、ゴシゴシ強くこすりこむという意味ならばそれは間違いです。外用剤を薄く均一にやさしくのばすのがコツです。ソフトなマッサージのイメージです。

軽症の場合は塗ってそのまま(単純塗布といいます)でよいのですが、滲出液が出てきたり、痒み、痛みが強い場合はガーゼや包帯で覆うことになります。ガーゼや包帯だと動いている間に外れてきたりするという問題が生じてきます。そういう患者さんにおすすめのサポータータイプのチューブ型包帯が “チュビファースト” です。

外用剤の塗り方でわからないことがあれば遠慮なく診察時に御質問ください。